完全同居に至るまで ③
義母は相変わらず親戚に買わされたサウナのことを恨んでいたし、それを理由に体の動きが悪くなったと病院を転々とし、ドクターショッピング状態でした。
義父は、義母の病院への付き添い、買い物、食事の支度、洗濯。。と疲れ切っていました。
このまま共倒れし兼ねないと思った義父は、パパに同居の話を持ち掛けたのです。
パパから同居の話を聞いた私は、もちろんすぐに了承したわけではありません。
自分の人生の中で同居をすることを考えたことなんてなかったし、頭の片隅にもなく、いまいち現実味のわく話ではなかったように記憶しています。
他人事のような感覚でした。
私はじわじわと自分に降りかかっている話なんだと理解しはじめましたが、義父の方は一歩も引かない姿勢で、狭くても何でもいいから一緒に住んでくれと言うだけでした。
それまで義両親と私はたまにの帰省で顔を合わすくらいで、パパ抜きで会ったこともないし、いつも話にあわせて相づちを打つ程度でした。
耳が遠くて大声でしゃべる義父とは話がかみ合わないし、義母は自分の武勇伝を何度も話す人だったので、どちらかというと長く話すには苦手意識がありました。
それに、孫のために自ら何かしてくれたこともありません。
そんな義父が、一緒に住んでくれるのなら
金銭援助をする、孫の将来のことも考えて習い事等にかかる費用もできる限り援助させてもらう。と言ったのです。
そこまで言われ、あまりに懇願され ついに私たちは折れてしまったのです。
こうして、同居することが決まりました。